暑い夏の日
子供の頃は夕立ちがあった
プールからの帰り
炎天下、運動場を横切っていると
急に空が暗転し
一瞬の空を照らすヒカリにハッとなるも
すぐに鈍く、鋭く
大きな雷が鳴って
少し早足になっても待ってくれない
ポツリと頭のてっぺんに雨が一雫落ちて
次々と稲光と共に落ちる雷
あっという間に土砂降りに
なんとかたどり着いた軒先き
雨宿り
結構濡れてて
暫くじっとそこで
雷様が行き過ぎるのを待ってる
それは長いようであっという間
激しく降っていた雨は
しだいにポツリ、ポツリと上がり
空がだんだん明るくなって
大きな虹もでてる
それまでの蒸し蒸しした空気が一変
すっかり空気が浄化される
うちについて
夕食が出来上がる間
至高のお昼寝タイムがあった
*
夕立ちは怖かったけど
偉大なる自然、大いなる存在からの恩恵
バランスと浄化の儀式だった
空気は完全に浄化され
虹まで見せてくれてた
美しい神聖な儀礼
いつからか夕立ちが無くなって
ゲリラ豪雨になった
今では、過去のどの記憶にも重ならない夏
夕立ちは何処へいった
わたしたちは何をした
これからどおするか