最近はジュエリーの方が忙しくて
こちらが手薄になっていました。。
たまっていたメールリーディングとか諸々宿題こなしつつ
忙しくいていた中で、ふと思い出したことを記します。
これは私が、ジュエリーの仕事をしようときめて
まもなくのお話です。
・・・・・・・
物が持つ力があります。
パワーというか、
そのもの放つ存在感とか、そこはかとなく漂う物語みたいなもの。
以前住んでた最寄り駅近くで通っていた美容院のシャンプーボーイくん
まだ若いのにしっかり左の薬指にリングがはまっています。
それも、日本人にはめずらしくゴールドのもの。
デザインはとってもシンプルですが、ココロ捕まれて離れません。
ディテールにとらわれたのではなく
まさにその指輪の持つ存在感に魅了されたのです。
通う度気になるも、なかなかその話題を切り出せずにいました。
そんなある日、彼の方からなんとなく指輪の話をしてくれました。
彼の指輪はもともとお父様のもので、
とても幅のあるゴールドの指輪だったのです。
それを3つに細く切り、1つはお母様、1つはお兄さん、
そしてもう一つを彼がもらったんだそうです。
それ以上の物語については触れませんでしたが
ココロが捕らわれっぱなしの理由がこれではっきりとわかりました。
家族の絆を示すステキな指輪だったんですね。
作成した作家の心持ちや、それを身に着ける方への想い、
選んで贈る方の気持ち、受け取った人の感動などは、
語る場所がなくともしっかりと作品に込められていくと感じますし、
真にココロに響いてくるように思います。
小さな指輪から、改めて多くのものを教えられました。
小さな指輪、
他人には作れない、無二の存在。
深く温かい感動をもらいました。